野菜作りがうまくいかないときこそ、豊かな関係性を築くターニングポイント
これは畑の寺子屋で蒔いた小松菜の芽です。
葉っぱが虫に食べられてしまっています。
毎年はこの時期に特に虫は来ていませんでしたが、今年は少し早いようです。
このように野菜を育てていると、いろんな問題が起こります。
野菜の作りかたを教えるものとして、受講生の方が育てている野菜が虫に食べられたり、うまく育たなかったりすると、辛い気持ちになります。
残念な姿を見るのが辛いというのもありますし、僕の教え方、計画の立て方がまずかったのではと後悔することもよくあります。
ただ、こういったネガティブなところに焦点を当てていくと、気持ち的にも辛くなり、その辛さを避けようとしたり何かでごまかそうとしがちになります。
そうすると本当の意味で野菜や畑と向き合い、豊かな関係を築くことができなくなり、その問題が起きるたびに避け続け、ごまかし続けなければならなくなります。
野菜や畑を観察するとき、僕はどんなにその野菜が小さくても、虫に食べられたとしていても、できるだけその野菜の光の部分、懸命に生きようとしているその様を見ることを心がけています。
(そこを見れているときは心が温かく、穏やかな気持ちになれます)
そうすると辛い気持ちに流されず、きちんと彼らと向き合え、前向きな気持ちになれる気がしています。
そして、こう手を貸してあげたいなあという想いが自然と湧き上がってきます。
もちろんそうすることで必ずその野菜が元気になるとは限りません。
私たちが生きているこの自然界では、全体が豊かになるようにそのとき必要な結果が生まれています。
そこのいっときを切り取り、私たちは自分の価値観をもって「良い、悪い」のラベルを貼っていく癖がどうしてもありますが、そこに囚われず、
今起こっていることをそのまま観察し、自分の持つ知識と照らし合わせながら、そのとき感じること自分の中から湧き上がってくるものに従って、たんたんとそのときにできることしていくことが大切になります。
そのコミュニケーションを繰り返すことで、私たち自身も成長し、そこの畑に住む生き物たちとの豊かさの循環を生み出す関係を築くことができるのではないでしょうか。