畑作りは「畑チェック」から始まる!:家庭菜園コンサルの流れ
こんにちは、そーやんです。
鹿児島もめっきり寒くなってきましたね。
僕は寒いのすごく苦手なんで、出不精になりそうです。
上の写真は、家庭菜園コンサルの一番最初のお客様である野崎さん(一番左)の畑!
僕がこの家庭菜園コンサルという仕事を思いついたのも、野崎さんに「家の庭で自然農の畑がしたいので教えてほしい」という依頼があったためです。
なんでもイギリスのフィンドホーンというエコビレッジに行った時に、自然農でやっている超美しい畑があって、自分もしたくなったとか。(間違ってたらごめんなさい)
意外と海外の方にも、日本から生まれた(たぶん)「自然をコントロールするのではなく、自然を理解し、むしろその流れに沿うことで、より効率良くそこから恵みを持続的に得る」という考え方に理解が深い方が多い気がします。
ということで、今回は実際に野崎さんの畑で行った野良仕事の様子をもとに、自然農の畑作りの流れを説明していきます。
ちなみに今回は「自然農コンサルタントの詳細について 」の記事の中の、【ステップ1】に該当する「畑チェック」を中心に説明いたします。
こちらが野崎さん宅のお庭。
まずは履歴チェック。
昔は畑だったようですが、3年ほど放置されていて、草刈りのみ適宜されているようです。
今までそこがどういう風に使われていたかは、非常に重要な要素です。
できるだけ耕されたり、踏み固められていたり、科学的な薬品が使われていたりしないのが理想です。
相当長いあいだ耕作放棄されている場所などは、野菜を作るのに理想的な草の生え方になるまで1〜2年は時間がかかりますが、土が肥えているので、自然農をするのにはとてもよいです。
次は測量。8m✖️8mの64㎡で、実際の作付けできる面積はもう少し狭いと思います。
一人暮らしなら十分な量の野菜を作れると思います。
ちなみに1〜2人分の野菜を自給するにはだいたい100㎡が基準になるようです。
もちろんその方がどれくらいの野菜を食べるかによりますが。
畑作りで一番大切なのは、日当たりのチェックです。
なにしろ日当たりだけは変えることができません。
日当たりさえよければ、たいていの土地で自然農を行うことができます。
日当たりが悪い場合は、日陰を好む野菜を作付けするしかありません。
ここの場合、日当たりは夏は良いようですが、冬は家の陰になり、あまり良くなさそうです。
そこを考えた作付け計画を行う必要がありそうです。
次に行うのは土質のチェックです。
土質はよっぽど粘土質か砂質でなければ、大丈夫です。
ここは小石がやたら多いですが、昔畑にしていて、数年放置されていた分、土はなかなか良さそうです。
お次は植生のチェック。
植生に関して重要になるのは、どれくらいの量、背丈の草が生えているか、どの種類の草が生えているかと、どれくらい多様性があるかです。
簡単にいうと、草の生える勢いが良く、一年生の植物が多く、多様性があると野菜を育てるのに適した状態と言えます。
ここの畑も上の写真に写っているハコベやホトケノザのような、1年生の柔らかい植物が多く生えており、多様性も多いのでなかなか良い状態だと思います。
pH的にもそんなに問題ないでしょう。
ただここはカラムシという地下茎で増える多年草もけっこう見られるので、油断していると最盛期の夏にこの草がすぐにはびこる可能性もありそうです。
これをすぐに根っこからとってしまうか、そのままで上部だけをこまめに刈り取って、植生が移り変わるのを待つかは難しいところですが、とりあえずは様子を見ながら、畝たてのときにある程度根っこをとっていれば、問題ないかと思います。
植生からその土地の状態を知るというテクニックは、僕も勉強中ですので、またまとめて記事がかけたらよいなあと思います。
次は草を刈ります。
実際は【ステップ1】の講習の最後に僕がお手本を見せますので、次の講習のときまでにお客様自身で全て刈っていただくことになります。
草刈機だとめちゃくちゃ早いですが、ない場合は地道に手で地際を刈っていきます。
この日は4人がかりで、手で刈りましたが、この広さでおしゃべりしながら1時間半かかりました。
時間はかかりますが、手で刈るといろんな植物が生えていることや、生き物がそこにいることが分かりまし、達成感が全然違います。
ということで以上の草刈りの仕方の説明に合わせて、以上の「畑チェック」、そして次回の記事で説明する「ヒアリング」をもとに、畑プランを一緒に考え
ていくのが【ステップ1】となります。
自然農コンサルに興味がある!という方は以下の記事をご覧ください。